手乗りヒナの管理
(ヒナの体温は38°)
ヒナは最初の時は、少し薄暗くし保温をしてやると、ヒナも落ち着き弱らない、この状態を 簡単に出来るのがフゴ(オハチ)です
ヒナをフゴに入れてやる時、フゴの底にチリ紙やワタを入れている人がおられますが、ヒナの呼吸時に、濡れたチリ紙で
鼻を塞ぐ恐れが有る、またワタの場合はワタゴミを吸い込む恐れが有る、いちばん良い物は新聞紙です。
新聞紙を手で細長く引き裂き少し多めに入れ中心より少し外れた位置にヒナの2倍〜3倍の大きさで凹を作り
そこにヒナを入れてやる。(新聞紙は尿を良く吸収し破れにくい、保温力も良い )
冬の寒い時はフゴの底部にホッカイロ(24時間タイプ)を置く事で加温が容易に出来る、また加熱温度の調節も容易です。
フォーミュラーをシリンジポンプで与える場合
フォーミュラーを与える時も、温度には十分気を付けることが大事です。
フォーミュラーを与える時、シリジン(注射器)で与えますが、ソノウに直接入れる方法は経験がないと危険ですので、ここでは、
シリジンに針を取り付けない物で、フォーミュラーを口の中に注いでやる方法が、一番安全に誰でも出来ますので、その方法に付いて
簡単に注意点を記載します。
まず、フォーミュラーにお湯に入れますがフォーミュラーにも粉末タイプ(ラウディー)と顆粒タイプ(ケイテー)と有りますので何方のタイプの
フォーミュラーかの見極めが必要です。粉末タイプですとお湯を入れ過ぎると薄くなりますのでフォーミュラーを補充して濃度を調節しなければ
いけませんが顆粒タイプは底に沈殿しますので無駄が少ないですが逆に湯が少ない時はシリジンで吸引しにくいと言う欠点もあります。
何方のフォーミュラーも、シリジンで吸引出来る濃さにしてクチバシの根本から与えるとクチバシにシリジンが固定しやすくなります。
シリジンで餌を与える時気を付ける事は、小鳥が餌を飲むので飲み込む程度、口の中に注いでやるのを心がけてゆっくり注入して行きます。
この注入時、急激な注入を行うと餌が器官に入り、小鳥は急死しますので絶対に急がないことです。
雛が幼い時は湯を少し多めに入れて餌が流れるぐらいの状態(大きくなるに従い湯の量を少なくする)にしシリンジポンプに吸い込み、
インコの場合は嘴の付け根からポンプの細い部分を咥えさせ雛の食べる速度に合わせポンプを押してやる事により、
小鳥が嫌がらず、ストレスを持つ事が防げます。朝と昼はたっぷり与えても良いですが夕食は腹八分目ぐらいで満腹までやらないでください
満腹まで与えると小鳥が寝ている間にソノウに溜めている餌が逆了して器官に入り死に至ります。
小鳥が食べるだけ注入してやるとポンプを見たら餌をねだるようになります。
また、小鳥を手の中に包むように片手で持っていますのでそのう部分に指が当たりそのうの状態が自然に判る為、そのう内で前回与えた餌が
固まっていたら、一回ポンプで餌を与えてからそのうを優しく指で揉んでやれば、餌は簡単に与えた餌となじみ固まった餌をほぐしてくれます。
この様にポンプで育てれば大きくなっても噛み癖を防ぐことが出来ます。
また、フォーミュラーもケイティー社のフォミュラーは糊状態にはならないので使用しやすく、フォミュラーバードとマコウを適度に配合する事により
小鳥の成長が良く元気な小鳥に成長してくれます。
なぜフォーミュラーを配合するのか?
フォミュラーはアメリカで開発されたものですので、アメリカと日本とでは気候条件が著しく異なります。
日本の気候は夏は温度、湿度が高く冬は乾燥し寒さが厳しいです。インコ類はもともと日本には生息していません。
その中で、小鳥を飼育することはその厳しい環境に耐える体力を付ける様にしてやらねばならないので、
フォミュラーバードにマコウを適度の量を配合する事でしっかりとした体力を小鳥に持たせることが出来ますので
日本の厳しい気象条件にも耐える事が比較的容易になります。
餌の与え方(一般的なやり方)
理想はフォーミュラーを与えるのが一番良いのですが中には入手しにくい人もありますのでアワ玉を使用する時は
下記のようにして温度に気をつけて与えるようにしましょう。
粟玉を湯に30分程浸し粟玉がふやけたら、冷たくなった水を捨て、もう一度湯を入れて加温し、湯を捨てる。
今度は添加物を入れて湯を入れる。この時の湯は、ポットの湯が保温の状態になっている湯を使用する。
ヒナにエサを与える時、エサに指を浸けて、少し熱い(冬は約40〜45度 夏は36〜40度)ぐらいで与えるとエサの食いが良い、
エサを与えている時も、エサの温度を指で確認しながら行うとエサの温度が低くなったのがわかる、
温度の低下の目安は、指を浸したときチョットぬ るいかなと感じたら、エサの湯を捨ててまた新しい湯を入れる様にする。
エサの与える目安は小鳥のそのう(胸の上)にイッパイ になり小鳥の背中から見てエサが溜まっているのが見える程度、
良く食べるヒナは肩の近くまでエサを溜める。
次に与える時は逆に、そのうにエサが少なくなった時
こうして、そのうの観察をしていると、そのうのエサが無くならない事が起きても早く手当てが出来ます。
この症状が起きやすいのはオカメインコです。また冷えたエサを与えていると同じようになりやすいので注意が必要です。
もしもこの様な症状が起きたら、まずお湯を飲ませて、そのうを親指と人さし指で挟んで優しく モミほぐしてやれば、まず心配はなくなります。
(添加物とは・・・)
ビナフトール、エスビーラック、P.Y.F、フォーミュラー(パウダー) 、等
大根葉紛も少量与えると良い、大きくなった時野菜好きになります。
一人でエサを食べるようになると栄養価の高い(当店のエサですとインコ、文鳥の場合大型セキセイ用のエサ、
オカメインコは中型インコ用のエサを使用します)エサを一年ぐらい与えて、小鳥の体力を付ける様にします。
一番悪い食べ物は人間が食べるものです。いくら喜んで食べるからと言っても小鳥の内蔵が犯され小鳥の命を
縮める事になります。現在小鳥(すべてのペットも)に与えておられるのでしたら今からでも止めてください。
だがどうしてもと言われる人は食パン、乳児用のビスケットかボーロを少量に、とどめるべきです。
手羽根の切断
小鳥が逃げ出すのが悲しいと手羽根の羽を1/3ぐらい残しバッサリ切り取っている手乗りを目にする事があります。
この行為は人間には良くても小鳥にとっては悲しく辛い事です。また高い所から落ちたら骨折する恐れも有り、
小鳥も可哀想です。
手羽根の切断はしないのが一番良いのですが、小鳥がビックリしたり恐ろしい目に会った時、逃げようと一目散に
飛び立つため、遠くまで逃げて帰れなくなるので手羽根の切断もしかたの無い事 だと思います。
私のお勧めの切断は手羽根を広げ、最先端の羽を2枚残して3枚目を1/3位(ただし羽のじくの中心部に
赤く見える所が有ります。これは血管ですので 血管 の所は避ける)残し先を切断する。4枚目は残し5枚目を
切断、この様に1枚間隔に切断、手羽根のもと近くになると羽が小さくなります。これを1/3ぐらい残し
バッサリ切り取ってください。
この状態ですと高くには飛べないですが10m前後位低空で飛びます。手羽根を閉じた状態でも見た目も
悪くはありません。人も小鳥もこの位 で我慢しましょう。