Harry Bryan

ハリーブライアン コラム

          4月30日号 ’83

上部は略

2・3週間前の、暖かいあふれる陽光の間に、私のペアーたちは、問題なく卵を産んで巣引きを完成しつつある。これは、すべてが悪くなっていくように思えた。今年の初めの不成績から、えらい違いである。Reg White(レグ・ホワイト)氏が、4月16日号で私をしかった(とがめた)(注;Retford研究所の報告ではカナリーシードよりミレット(ヒエ、アワ、キビ)を多く使うようにと勧告している。ブライアンは、これに反対の立場で、カナリーシード100%派である。)彼がどのように考えようとも、今シーズンの最初に巣引き成績に影響したのは、餌ではないと確信している。カナリーシード以外はほとんど与えないと言うのは、何も今回が始めての巣引きシーズンではないのだから。普通、巣引き成績は、良かったのだ。さらに付け加えるならば、ミレットだけを与える餌を試した多くのブリーダーたちが、いまでは、又別の考え方を持ち始めたようで、ほとんどの人が、カナリーシードの料を増やして与えることに戻している。私の禽舎で、今年になって変更したのは、91cm×76cmの大きさの換気口二つを閉じたままにしたことである。この南部海岸でも12月下旬、1月初旬は冷たい、東風が吹くので、今シーズンは、閉じたのだ。その結果として、新鮮な空気の循環が制限された。私が感じるのでは、この点が、多くの死ごもり卵を生ずるに至った大きな原因の1つと考えている。


フライト(飛び禽舎)の中で

私の年長の若鳥たちは、この3〜4週間は、フライトの中にいる。多くのブリーダーが少なくとも、最初の換羽まで、籠の中に収容するようだ。わたしは、雛たちを必要以上に籠の中におしこめることを好まずに、必要な運動を得られるよう外のフライトへ出すのを好んでいる。
多くの人々は、もちろん、フライトの床は、コンクリートを好んでいるが、衛生上の観点に関する限り満足することである。しかしながら、セキセイインコはフライトの床の上でかなりの時間を過ごすのを好んでいる。私のフライトは、雛鳥たちを放すまでに5〜6インチまで草が生えている。バーヘット(縞を頭に持った雛)が、興味を持った結果、3週間後には、草は、消えてしまう。草のみでなく他の緑餌もセキセイインコから歓迎される。私の知っている多くの人たちが、鳥のため特にほうれん草を生やしている。野生の緑餌に関する限り、最高のものは、ハコベである。それにわずかの差で続くのが、タンポポの葉である。今の所、今年は多くの、ハコベを見いださないが、タンポポは多量に与えられる。1日につきたった1枚ずつ各巣引きペアーに与えるだけでよい。もちろん、ほうれん草とタンポポの葉は、鉄分の含有量が多い。セキセイインコのために、緑餌を得られない人は、古くからあるParrish(パリッシュ・・・商品名)科学フードに依存せざるを得ないと思う。これは、鉄と、他のミネラルを幅広く含んでいる。
これは、1級の強壮餌である。何年も前、多くの愛好家が、鳥の飲み水にこの科学フードを与えた。今日では、すべての薬屋に置いているわけではない。大きな薬屋もっと現代的な強壮餌を売りたがるが、多くの小さな薬屋が扱っているだろう。
小さじ一杯が0.473リットルの水に加えるのに適当な量である。粟の穂を浸す時に、バケツ一杯の水に卵カップ1杯分を加えるのを好む。この穂は24時間浸し、洗ってから鳥に与える。

先週、一人のスコットランドに住む有名なブリーダー(訳注;ジム・モファット氏)が電話して来て、私のベストペアーから生まれた若いメスで、私の来年の巣引き用に存在しない鳥をすべて、彼のためにとって置いてくれる様に頼んできた。彼もまた、他の多くの愛好家と同じく良い鳥を生むのは必ずしも最高のメスでないことを認識している。この賢いスコットランド人の友人は、小さいメスでも、最高血統で、最高の先祖を持つ鳥が、最高のセキセイインコを産出するのに、本質的な部分を占めていることを知っているのだ。

下部略

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