10月16日(1982) Cage&Aviary Birds
ゲージアンドアビアリーバース
ハリー・ブライアン コラム
来るべき巣引きシーズン中、私のセキセイインコは、ミレットの入っていない餌を食べさせられる予定である。10cwt(1cwt=112ポンド=50.8kg)のカナリーシードと同量の英国産のカナリーシードを買い入れたばかりである。この種子に加えて殻を剥いた燕麦が、私の巣引きペアーの受ける食料の全体となる予定である。
書き進む前にここで、しばしばアドバイスを求める読者たちに思い出してもらう〜 すなわち、もし貴方が現在うまく行っている方法を持っているなら、それを守るべし。この方法を何年にも渡って何回となく勧めて来たのであるが、依然として、そう勧める。個人的に言うならば、私は、セキセイインコにミレットを与えるのは好まず、Trill(飼料のブランド名)がマーケットに紹介されるまで、カナリーシードと燕麦以外を自分の鳥に与えたことはなかった。
最も良い結果
私の種禽にカナリーシードのみと少量の水に浸した燕麦を食べさせた時巣引き結果が最も良かった気がするので、餌の中からミレットをはずすことにしている。
読者の中には、この数ヶ月間に忠告を与えてきた事に反しているのではないかと私は責めるかも知れない。しかし、誰もショーセキセイにもっともつりあいの取れた餌がどんなものかを知らないのだ。だから、正しい種子、種子の混合物あるいは、そのことでは、我々のセキセイインコが最も良い結果をもたらすために必要な、正しい炭水化物、脂肪、たんぱく質、アミノ酸がどんなものかを誰が決定するのだろう。セキセイインコのブリーダー全員が私の例に従うようには示唆していない。すでに指摘したように、うまく行っている方法があるのなら、それを守ると良い。昨シーズンの巣引きで思ったとおりの結果が得られなかったブリーダーだけが、改良するためにどんな変更が必要と感じるかを決めればよいのである。
今が、鳥の餌を変化させる絶好期である(訳注:英国の巣引き〜12月中旬以後)。最後の最後までそのままにするのは、賢くない。そうすれば、失敗を引き起こすのみである。
巣引きシーズンの件について、述べるなら、2月中にペアーをスタートしたいと思うなら、現在までに、飛び禽舎に出していることを勧める。種禽は、現在充分な運動をさせねばならず、そうすれば、ペアーを組み始めたいと思ったときに絶好調のコンデションになる。私の鳥は、数週間前に出さないといけなかった。Louth(ラウス)のショーに鳥を持っていったので(注:痛恨のB,AAで、BISとれずーB73−80−22 グレイ)、昨週末(注:9月25〜26日のことか?)飛び禽舎に出した。だから、彼らを最高のコンデションに持っていくのにずっと長く掛かるだろう。
コンデションについての話題を続ける今シーズンの現在までのショーで、ジャッジの中にコンデションについてとやかく言いすぎる人が要るという結論に達した。多くの機会で、本当に良いショーバードが手羽(風切羽)が1本無いとか、筆毛が頭冠に1,2本あるとか言って落とされているのを見るに付け失望している。結果として、絶好調になるのが容易な劣ったセキセイインコの下位にランクされたのだ。何人かのジャッジが鳥の質そのものについてもっと考慮し、コンデションを最大の考慮点とするようなことの無いようにする時期に来ているのではないか。大きな体のバフ型羽毛を持ち、羽毛が落ちずに出品するのがずっと困難な鳥について、何らかの代償的な事を考えてもいいのではないか。
Jack Freshney(ジャック・フレッシュニー)が、セキセイ協会は、ジャッジが正しく訓練されていることを保障すべきであることを示唆したのは、実に適切な事を言ったものだ。私の意見では、主要なBSジャッジパネル(審査委員会)メンバーとして、3,4年経つまで、チャンピオンシップショーで、賞を与えることを許されるべきではないと思う。必要な経験を得るまで、少なくともそれだけの時間が掛かる。
先日、だれかが、彼らのセキセイインコは彼らの望む稔性(生産性)を持っていないと不平を言うのを聞いた。これには、いくつかの理由がある。1つは、ブリーダーは、近くなりすぎるインブリーディングを止めるための必要な質を持ったアウトクロス鳥を得ようとしないか、得られないためである。このため私は、少なくとも1,2羽のアウトクロス鳥を毎年手に入れようとする。最近でも、グリーン・オスをオパーリンシナモンと交換したし、1981年のB.Sクラブショーで部門1位のグリーンメスを若いグリーンメスと交換した。
グリーンオス
上記のグリーン・オスは、実際、1つのショーで、私自身のチームで最高だった。しかし重要なのは、次のシーズンに使う血を変えたことである。また、アウトクロス鳥を探す時に覚えておくことが重要なことは、良くない質の種鳥群から出現した、外見の良い鳥というのは、必要な質の向上とか質を維持する可能性が少ないと言うことである。
私がアウトクロス鳥を探す時、全体としての種鳥群の質も私の目をとらえたその鳥自身と同じぐらい重要である。例えば、今年、私の入手した若いグリーンメスは、来シーズン、私の最も良いグリーンオスと交配される。Prescott Barr(プレスコット・バー)のグレイグリーンオスの子供たちで稔性が良いのが明らかになった。その子供で私の保持した5羽の鳥(2羽 オパーリングレイグリーンメス、2羽 ノーマルグレーグリーンオメス、1羽 グレイグリーンオス)は各々、今シーズン少なくとも、10羽の子を作出した。あまり多くのノーマルはオパーリンを隠し持っているが、オパーリン因子は、子供が、より多くの羽毛を得るのを助け、大部分がスポットが良い。